この実家、僕が終(しま)いますね。

二人の障害者と介護福祉士の生活

実家のごみ捨てが山盛りです

都会の情報をテレビで見ても、家を出ると田んぼの中に家がボチボチあって、街といえば市役所が一番大きいという市で、障害者と認知症を介護している長男です。

私の書くどうでもいいブログを一人だけ見ていてくれているようで、ちょっと嬉しいと勝手に思っています。

今日は、実家のごみ問題ですね。

私の市ではクリーンセンターがあって、粗大ごみ100㎏まで無料で引き取ってくれるという素晴らしい制度がありまして。

家庭のごみは出るんですが、この無駄に広い武家づくりの家には、それはそれはたくさんのごみというか、年一にも使わないようなものがたくさんあります。

まず、食器系ですね。

20人分くらいありそうで、しかも用途が超限定的なものから、無料で貰ってきたであろう耐熱ガラスのちょっと古めかしい皿とか、茶わん蒸しのやつとか、引き出物がそのままで保管されていたり。

とにかくこういうのを全部捨てます。

服系は、着物や、よそ行きの介護では全く使用しないもの以外で、おしりふきや雑巾になりそうなもの、ハンカチ、タオルはとりあえず取っておいて、あとは捨てます。

父親が仕事で使っていた書類なども今は不要なため、処分。

机や、竿もの、あと、座布団とかもたくさんあるし、使用しないので、最低限だけ残してすべて処分です。

写真は今のところ捨ててないですね。

私の兄弟の思い出とかは、本人に見せて、要らない分は捨てました。

今はふすまもほぼ外して、がらんとした感じになりつつありますが、まだまだ、車庫には農機具があるし、農家系のごみがたくさん残っています。

とりあえず今は全力で「捨てまくる」ことで、実家の原型がだいぶわかってきたところです。

思い出や見たことがあるものを捨てるのは、初めは少しだけ勇気がいりますね。

今はやりの断捨離も同じような気持ちではないでしょうか。

私はこの実家を無理くり壊そうと思っているわけではないのです。

こんな不便な場所でももしかしたら、借りてくれる人がいるなら、借りてほしいと思っています。

でも、正直限界集落ぽい市街化調整区域のただ無駄に大きいだけの家を借りる人なんていないでしょうね。

父親の年金を今は少しだけづつですが貯金していますので、解体費用に充てられればと思っていますが、壊すにも多分お金がかかりそうな大きさなので、どうしようかは日々悩んでいるところです。

あとは、お墓をどうするか問題ですね。

今はお墓はもう、終うつもりです。

こういう問題は、日本全国で起こっていて、そもそも問題なのか?って思うところもあります。

仕事が無ければ、そこに住む意味がないからです。

家があって、仕事場まで2時間とか意味が分からないんですね。

都会の方が仕事がたくさんあるばかりか、広い分野がありますよね。

だから、みんなが都会に集まる理由はわかります。

多分高齢者になればなるほど、コンパクトな部屋に住んだ方がいいとさえ思いますし、コンパクトな街に住んだ方が何かと便利だとも思っています。

ここでは車がないと食料品も買えません。

農家ですが、今、庭で父親が作っているのは家庭菜園レベルで、水もやらないので、たまに私がやっていますが、その分仕事が増えるので、できればやってほしくないけど、レクの一環だと割り切ってやってもらっています。

あと、顔見知りがたくさんいるから、ここの場所が一番!って本当ですかね?

母親を見ていると、ほぼ寝ていて、移動は自室とお風呂に行くくらいで、「今は実家にいる」っていう感覚だけ残っていて、ごくたまにお見舞いに来る姉妹も、高齢なので、車に乗ってくるわけです。

だったら、もっと交通の便の良い都会の小さな部屋の方が何かと便利なのではないか?と考える始末です。

父親は口癖で「ここは俺の家だ!」とよく言うのですが、認知症になってもそれをいうっていうことは、よっぽどこの大きくて、瓦葺で幼いころから離れたことのない家、土地に呪縛されているんだな~とつくづく思っています。

ちなみに昔集まって、タダ酒を飲んでいた親戚と言われる人で特に男性は、父親のお見舞いに来たことがありません。

親戚が集まって、盆と正月はどんちゃん騒ぎ~とかやってた金は、すべて実家の父親が払って、奢りまくって、その結果、老いたら誰も来ないという恐ろしい現実ですね。

子供のころ「兄ちゃん!」と父親のことを慕っていた親戚のおじさんさえも、来ないという見事な見切りっぷり。

まあ、そんなもんなんだろうな~と思い、私は今日と同じことを明日もすると。

なんでこんなことやっているのか、最近わからなくなって来てますが、生きているので、仕方ないですよね。

公務員だった父親が定年後見事に酒に負け、アル中になって、認知症を発症。それを看ていた母親もほどなくして難病を発症するというなかなかレアケース。

年金のほぼ半分は酒に費やして、私の知る限り、最後はどこのプライベートブランドだかわからない酒を飲んでいたそうです。

今は酒はやめ、肝臓の薬もなくなりました。

認知症+高プライドという難関ケースなので、ムカつくことも多いですが、しょうがないですね。

これ、父親は公務員だったので、大学生の初任給くらいの年金を貰っていますが、母親は4万円しかないので、もし離婚したら、母親は保護ケースになって、実は老人ホームに入って悠々自適。

父親もそれだけもらっているので、老人ホームに入れますね。

二人でいるので、お金が足らなくなってますね。

実際、同市内のサービス付き高齢者住宅に二人で入居していた時は、一人毎月20万円くらいでしたので、父親だけならイケたはずです。

国民年金だけの母親が4万円という生活保護以下のお金ってどうなんでしょうね。

とか、いろいろと考えましたが、とりあえず、今まで両親を影で支えていた長女に敬意を払って、今まで何もしなかった長男が実家で無理くり介護をするという形がこれで1年と半分経過しました。

私はこれが終わったら、海外に出る予定なので、この場所になんの未練もないのですが、いろんな人の思いが未だに交差して、観察しながら楽しんでおります。